タクティールケア。
先日、こちらでお世話になっておりますジャスティカ㈱の担当者さんが、
食塩由来の消毒剤「グリーンアクア」を卸していらっしゃる都内の介護施設さまに見学へ連れていってくださいました。
そちらの施設では、スウェーデン発祥の‟タクティールケア”を導入されていらっしゃいました。
わたしも、医療に携わる薬剤師ですが、恥ずかしながらタクティールケアについては無知でした。
色々調べてみますと、その効果はとても小さいとは言えません。
<認知症って・・・?>
そもそも、認知症って名前は聞くけれども、なんだろう?と思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
簡単にいうと、「脳の病気」と思われるかもしれませんが、原因となる疾患は様々です。
もちろん、もっとも多いのが「脳」の病気ですが・・・
大体、認知症の種類は大きく4つ。
アルツハイマー型の認知症(これは、よくみなさんご存じかと思います)
ほかに、脳血管性・レビー小体・パーキンソン病 などによる認知症があります。
それ以外にも、甲状腺機能低下症や、ビタミンB1・B12の不足なども、認知症に関わっているのです!
今や、高齢化社会へまっしぐらな日本にとって、また、親御さんの介護問題等を抱える多くの方にとって、
他人事ではなくなりつつある「認知症」。
<認知症ケアにタクティールケア>
原因は、残念ながら不明です。というか、例えばアルツハイマーですと、脳のタンパクが欠損して病気が起こるというのはわかっていて、そのタンパクが何であるのかもわかっています。
ただ、「なぜ、そのタンパクが欠損または減少するのか」の原因がわかっていません。
お薬も非常にいい薬が出てきました。以前は1種類しかなかったものが、様々なタイプのお薬が開発されてきています。
それでも、進行を遅らせるにすぎません。
そもそもタクティールケアのタクティールは、ラテン語のタクティス(触れる)が由来ということで、
触れる(タッチング)で未熟児ケアを看護師が始めたことが最初だそうです。
この「触れる」「触れられる」というのは、脳にとって非常にいい刺激になります。
それが、認知症ケアへとつながっているのでしょうね。
もちろん、噛んで食事をすること、音楽を聴く、楽器を鳴らす、手を使って創作する、
香りをかぐ(アロマテラピーで認知症予防なんていうのもTVでやっていましたよね)。
これも立派な脳への刺激です。
人は、触れる・触れられることで、自分の存在を確認しているんです。
これは、私がお世話になっているアロマサロンのマッサージ師さんのお言葉。
医療技術が進む一方で、こういった原始的な方法も見直す時がきているのかもしれません。
私も、医療者として、こういったケア方法がもっともっと日本で広まればいいなと思っています。
ちなみに、こちらは以前、ジャスティカ㈱の担当者さんが書かれた、詳しい記事です。
http://justica.co.jp/blog/dementia/takutil_care/
最後に、今回お世話になった皆様へのお礼を申し上げます。ありがとうございます。
文責:薬剤師・薬膳アドバイザー片山尚美