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ある日、ディスカッションのテーマでこのようなテーマがありました。

「もし、五感のうち、何か一つだけ残せるとしたら、何を残したいか?」

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚・・・

あなたはどれを選びますか?

わたしは、散々迷った挙句、触覚を選びました。

見えなくなること、

聴こえないこと、

味が分からないこと、

匂いが分からないこと、

どれも本当に失うことはつらく、大変だけれど、

「触れる」感覚は、とても重要な気がしました。

例えば、誰かに触れられた温かさ、抱きしめられた感覚、

着るものの肌触り、食べ物の柔らかさ。

文字も、指の感覚があれば、「点字」で代用できる。

そんなことを、ここのところ考えていました。

少し点字が気になってきたわたしは、それ以来、駅のホームや、エレベーターの階表示の点字を踏んでみたり、触ってみました。

なんと、分からないこと!(笑)

指で点字をなぞっても、1階と2階の表示の違いには1ミリも気が付けませんでした。

いかに、いつも「目」で見て、物事を判断していることか、思い知らされました。

今、なぜ、このようなことを書こうかと思ったかというと、

認知症について考えていたのです。

『認知症』と診断される基準は、当然あります。

画像診断からも、ご本人の記憶力テストのようなものからも、判断され、診断へ至ります。

認知症と判断するのは、ご自身のこともありますが、周りの方が気が付くことも多いと言われます。

”認知症と本人は思っていないが” たしかに、認知症だ。

という話はよく聞きます。

本当は、認知症か、そうではないか、区別すること自体が重要ではないと思います。

大切なのは、認知症であれ、そうでなくとも、人と人とが関わり合い、支え合う関係性そのものなはずです。

それは、健常者と障がい者と呼ばれている人たちとの関係性と、本質は同じような気がして。

当然、「違い」はあります。

だけれども、「共通点」もたくさんあります。

私は、認知症の方と(もしくは、家族が認知症になった場合)、

寄り添って、ある意味で変わりなく、隔たりなく接することができているのかな・・・

『感覚』という刺激は、脳に対する刺激になります。

ピアノを弾くこと、文字を書くこと、絵をかくこと、手をつなぐことだって・・・。

そういう、感覚刺激というツボを押してあげられるのも、私たちなのかもしれません。

 

文責:薬剤師・薬膳アドバイザー 片山尚美

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